貝塚「南里」(資料)

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(平安時代~鎌倉時代)

南里地区には、カキをはじめとして、あさり貝、赤貝、アゲマキ貝などの古い貝殻がたくさん見つかる場所がいくつかあります。それらはもちろん、この一帯が古い時代には、有明海へと開かれていた海辺であったことの確かな証拠ですが、地面を掘ればどこからでも出てくるというわけではありません。

 出土する場所は、いずれも、平安時代から鎌倉時代にかけて集落内に築かれていた土居の両端にあたる地点です。

 昔、宝の海であった有明海から大量の魚介類を陸あげし、おそらくは、南里近辺の村人が総出で保存食作りに汗を流した場所が今、貝塚として遺されているのでしょう。

 土居が築かれた年代を考えれば、中には、千年の深い眠りからようやく陽の目を見た貝殻もあるかもしれません。