9月6日(金)、嘉瀬公民館の「藍染未来工房」で行われた「藍染め体験活動」の取材に行きました。この体験活動の参加者は嘉瀬小学校6年生とその保護者で、準備や支援は嘉瀬町で活動されている「藍・愛をつむぐ会」の皆さんでした。
「藍・愛をつむぐ会」の皆さんは、参加者が大勢なので数日かけて藍の葉を摘み取って冷蔵庫で保管し、当日は早くからミキサーで粉砕し水を加えて液を作るなどの用意周到な準備をされたそうです。
(「藍・愛をつむぐ会」の方は用意周到な準備や的確な指導をされていました)
藍の葉で作った液(緑色)で、子どもたちや保護者は絹のハンカチを染める作業を行いました。ハンカチはあらかじめ輪ゴムで縛ったりビー玉やボタンをくるんだりしていて、縛った部分は染まらないため一人ひとり違う色合いや模様の作品になっていました。子どもたちは出来上がったハンカチをお互い見せ合ってとても楽しそうでした。
また、藍染めの液と水につける作業を繰り返しているうちにハンカチが緑色からだんだん藍色に変わっていく様子を、子どもたちは興味深げに眺めていました。
(子どもたちは熱心に藍染めの作業に取り組んでいました)
子どもたちの感想に「最初は、緑の葉で藍色に染まるのかなあと思っていたけど、染めていくうちにどんどん藍色に染まってきてうれしかったです。藍染めという嘉瀬でしかできないことを今日体験できて良かったです。これからも嘉瀬の藍染めを大切にしていきます。」「藍染めを初めて体験しました。暑かったし、何度もつけたり水洗いをしたり大変だったけど、最後にきれいな藍色のハンカチになった時はうれしかったです。」などがありました。
また、保護者の感想に「生葉で染める体験をさせていただいたので藍の香りを知ることができました。もみ方によって色味も違う本当に自分だけの作品が出来上がり貴重な体験ができました。作業中暑くて汗が流れましたが、それも心に残る思い出になるかなあと思いました。」「一人ひとり模様や染まり方が違い、それぞれ素敵な作品に仕上がっていました。地域の皆さんや保護者同士で話しながらの作業だったので楽しかったです。」などがありました。
嘉瀬小学校の前身は「青藍高等小学校」というそうです。今の子どもたちは藍の栽培風景を見たり、藍染めをしたりする機会もないということで、奮起した町内有志のみなさんが平成14年に嘉瀬町で藍の栽培を始められ、毎年嘉瀬小学校の6年生は藍について学び藍染めを体験しているそうです。
「嘉瀬小学校6年生藍染め体験」は嘉瀬の伝統を学ぶことで、子どもたちの郷土に対する誇りや愛着を育む機会になったと思います。また、「藍・愛をつむぐ会」の方の用意周到な準備や的確な指導で学びの質が高まり有意義な体験活動になったと思います。
佐賀市教育委員会社会教育課
子どもへのまなざし運動・若者支援推進室
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