3月5日(水)、人権学習会の現地研修で佐世保市を訪れました。
はじめの目的地は、浦頭(うらがしら)引揚記念資料館。約140万人の引揚者を受け入れた港を見下ろす高台に建つ記念館には、引揚者が身に着けていた衣服や帽子をはじめ、浦頭周辺のジオラマ、当時の写真など多くの資料が展示されていました。
終戦後、引揚船から下船した人たちは、検疫所を通過すると徒歩で約7キロの道を移動し収容所へ。ほんの数日間滞在したあと、汽車に乗ってそれぞれのふるさとへ向かったといいます。
館内で上映される資料映像には当時の厳しく過酷な状況が記録されており、参加したみなさんは真剣な表情で見入っていました。旧佐世保無線電信所にて。鉄筋コンクリート製の無線塔が、戦時の様子をとどめていました。
最後に訪れたのは、旧宮村国民学校の防空壕跡「無窮洞(むきゅうどう)」です。昭和18年から終戦まで、国民学校の先生と生徒が岩山を掘ってつくったものだそうです。思いのほか広い防空壕内を、ボランティアガイドの方の説明を聞きながら見学することができました。
移動の車中では佐賀市社会人権・同和教育指導員の西村さんによる講話がありました。第二次世界大戦後に制定された日本国憲法と世界人権宣言をあげ、『世界中の誰もが平和のうちに生存する権利ある』ことについて話されました。(参加者14人)
主催:巨勢校区社会人権・同和教育推進協議会、佐賀市立巨勢公民館