東与賀公民館長のコラム㉘ 年賀はがき文化を大切に

東与賀公民館

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(令和7年2月5日(水)佐賀新聞「オピニオン」のページに掲載されました)

毎年、元旦の年賀はがきの受取りで新年がスタートする。

電子メールの普及と郵便料金の値上げが重なり、差出を手控えた方々もいると思う。
転勤族であったため、転勤するたびにやり取り枚数が増えていった。

昔、職場の先輩から「年賀はがきの厚みが君に対する信頼関係の物差しだよ」と、言われたことが今でも忘れられない。出会いがあれば必ず別れがあるのは必定ではあるが、年賀はがきのやり取りでその出会が継続している。

現役最後の3年間は他県で勤務し、その時職場をともにした夫婦連名の年賀はがきを頂いた。当然、私も近況などを一筆書いて差出していた。このご夫婦との年賀はがきのやり取りは、現役卒業後15年ほど続いているが、「息子がバイクの免許をとりました。楽しそうに乗っています」と、控えめな一筆が付け加えられていた。

ああもうそういう年頃になったのかと思うと同時に、当時のご夫婦が同じ職場で年少の3人のお子さまを抱え、育児と仕事を両立させ、ご夫婦ともども職場のリーダーとして活躍していただいていたのが目に焼き付いている。その一筆を読んで嬉しくなった。

最後に最近は加齢とともに年賀じまいの話が目に付くようになったが、可能な限り年賀はがきのやり取りを続けていきたい。

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