(令和6年11月9日(日)佐賀新聞「オピニオン」のページに掲載されました)
先日、佐賀南ロータリークラブ主催の東与賀海岸清掃に参加した。持続可能な開発目標(SDGs)でもある「海の豊かさを守ろう」でもあり、11月のシチメンソウまつりを照準に、県内外からいらっしゃるお客さまへの「おもてなしの心」でもある。
今回で第33回とあって、ロータリークラブや地元の各種団体をはじめ、地元住民のみなさんばかりで面識ある方々がほとんどであった。秋晴れの中、小一時間程度の回収作業で心地よい汗をかいた。
今回は日ごろの運動不足と回収率を高めようと考えて、海岸の東端から回収作業を始めたところ、袋数にして6袋以上で、それでも足りないくらいの回収量で歩道にも置かせてもらったくらいだ。
ゴミは燃えるものと燃えないものを分別した。災害および自然ゴミの枯れ木や丸太、枯れたアシなどで、このようなゴミは納得感があるが。
大部分は相変わらずのペットボトル、しかも完全に飲み干したのではなく、ふたはきちっとされ、中身が半分以上飲み残したものが7割程度もあった。空き缶は飲み干したか、飲み残したかは分からないが。それから、家庭用ゴミであろうスプレー式の整髪用、消臭用、殺虫用などなどの空き缶である。さらには不具合になった釣り具も散見された。
今、日本では食品ロスが一日に1,500万食とも言われている。食品のポイ捨ては全くなかったが、ペットボトルの飲み残しのポイ捨てをみても食品ロスが想像されるのである。
物価高と言われて久しい。掛け声だけで質素倹約の実践というか、生活の知恵が出ていないのである。豊かな国日本の心の負の遺産ではなかろうか。