12月16日(月)「鼓の胴の松飾り保存会」のメンバー17名により佐賀城本丸歴史資料館に「鼓の胴の松飾り」を飾り付けられました。
幅が120センチ、高さ80センチ、重さが約50キロの巨大な「鼓の胴の松飾り」が見事に本丸歴史資料館の玄関に飾り付けられ佐賀城本丸歴史資料館の来館者の注目の的となっていました。
2014年から始まった蓮池町の「鼓の胴の松飾り」の飾り付けは今年で11年目、すでにこの時期の恒例行事で、風物詩の一つとなっています。
設置期間は来年1月14日までの予定です。佐賀城本丸歴史館に足を運ばれた際には玄関先で一旦立ち止まり上を眺め、巧みに米俵を表現した蓮池流「鼓の胴の松飾り」をご覧いただけたら幸いです。
園田畳店倉庫から出陣
設置開始から約1時間、ようやく設置完了
鼓の胴保存会メンバーでのみんなで集合写真(会長は取材中のため入られませんでした)
鼓の胴の松飾りの歴史
1638(寛永15)年、江戸幕府は西日本の諸大名を総動員し、一気に原城を攻撃し島原の乱を鎮圧した。その勝利のきっかけを作ったのが、佐賀藩の一番乗りの武功であった。しかし、そのことが逆に軍令違反とされ、同年6月29日、藩主鍋島勝茂は幕府への出仕を止められ、謹慎処分を受けることとなった。
年末を迎えた佐賀藩邸では正月の松飾りなどせず、ひっそりと正月準備をしていた。ところが、年も押し迫った12月29日、突然この謹慎処分が解けた。質素な正月の準備をしていた鍋島家では、門松などの正月飾りは用意しておらず、困惑してしまった。
そこでかねてから出入りのあった荒物屋彦惣に、松などの材料を集めさせ、それらと納屋にあった米俵などのわらを使い、にわかに松飾りを作らせたところ、その松飾りの形が鼓の胴部に似ていたことから「鼓の胴の松飾り」といわれるようになった。